【アフリカ南部旅行報告1(総合)】


●旅した観光地と概況
 訪れたメジャーなポイントは、喜望峰、ナミブ砂漠、オカバンゴデルタ、ビクトリアフォールズ、ザンベジ河下り、グレートジンバブエ、クルーガ国立公園、って感じかな。モザンビークにも行きたかったけど、ヨハネスの領事館でビザ発給まで3日もかかると言われ断念。残り4日間しかなかったもんで、クルーガでサファリをしちゃった。
 それから、なにより、移動中の風景がとても素晴らしく、人々との触れ合いも良かった。安宿や移動中にもいろんな人たちと出会えて、色々と話もできて楽しかった。とにかく最高のアフリカ南部の旅だった。

●ビザ状況
 ザンビアは、トランジット、観光ともに、国境で容易に取得可能。米ドルよりも南ア通貨で払ったほうが若干お得だった。
 スワジランドは、国境での取得は不可なので事前に取得する必要がある。南ア国境のイミグレで聞いた話だと、どの国境でも発給していないってことだった。
 モザンビークは、ヨハネスブルグの領事館で「午前中に申請して申請日を含め三日目の午後に発給」と、言われた。

●交通事情
 交通状況は、乗合タクシーはワゴン車にギュウギュウに詰め込めるだけ乗せて出発。でも、乗客は意外と多いので、大抵は1時間も待てば発車できる。この交通機関やローカルバスがあるルートは、移動に特別な問題はない。但し、よく故障する。
 辺鄙なルートだと、当然それなりに苦労するし、ヒッチや野宿の覚悟も必要かも。全般的に、テントを持参していたほうが、かなり便利で行動範囲も広がる。寝袋を持参していないと泣きをみる可能性もある。

●旅のルート概略
 通ったルートは、南ア〜レソト〜南ア〜ナミビア〜ボツワナ〜ジンバブエ〜ザンビア〜ジンバブエ〜南ア〜スワジランド(入国拒否)〜南ア。すべて陸路で総移動距離は一万キロくらいになるかな。そのうち1200キロほどがヒッチで、9回もヒッチするハメになった。

●ナミビアからボツワナへヒッチ
 ナミビアからボツワナへのルートは、交通機関がほとんど無くて意外に苦労した。バックパッカーのルートは、ナミビアへ入るとナミブ砂漠へ訪れてさらに北上、エトーシャ国立公園へ寄ってから、ザンビア経由でジンバブエへ、ってのがメジャーみたいで、交通機関もそれなりにある。私はあえて、ウイントフーク(ナミビア)からマウン(ボツワナ)まで抜けたんだけど、20キロの徒歩&700キロを8回もヒッチして移動。そのうち400キロくらいがダート、ほとんど一昼夜かかったけど、それでもなんとか丸一日で突破できた。

●ヒッチハイクの状況
 ヒッチは普通、交通手段があるところだと、ほとんど停まってくれない。百台通ってもまずダメ。逆に数時間に一台しか通らないような場所だと、五割ちかい確率で停まってくれたりもする。街(村)からヒッチする場合、郊外の一本道になるところまで出ないと、まずヒッチできない。あとはガソリンスタンドなんかをねらう。長距離をつかまえるのはなかなか難しい。ナンバーがわかれば、それを目安にするといい。
 アフリカのヒッチの場合、交通手段がほとんどない場所も多いし、ヒッチしてもまあまあ停まってくれる。でも最近は、だんだん乗せてくれなくなっているらしい。黒人の車は庶民の足となっている地域もあり、相場の金をとられることもある(当然の対価かな)。白人の車はお金を要求するパターンは少ないけれど(私は一度もない)、黒人の人がヒッチしてもまず停まってはくれない。たまに、グループでヒッチしている人も見かけるけど、乗せてもらえる確率は低いと思われる。

●ヨハネスの状況
 ヨハネスブルグは、まあ噂通りの治安。旅行中に知り合った人で、ヨハネス中心街を動きまわった旅行者は6名だけど、そのうち4名が強盗に遇っていた。しかも、リスク管理のあまい旅行者ってわけじゃなく、強者のバックパッカーばかり。なぜなら一般観光客はほとんど訪れないから。貧乏旅行者は、乗合タクシーやビザ取得など、どうしても中心街へ行かざるえないから、まあ仕方ないのかもしれない。私も乗合タクシー乗り場(行き先ごとに発着するストリートが違う)を探して徘徊(3度)したときは、すごい緊張感だった。まして、移動するわけだから、荷物をすべて抱えているし、恰好の餌食だからね。

●ヨハネスの治安
 ヨハネス中心街の治安には厳重注意。日中、人通り、大通りに関わらず、強盗が多発している。4、5人以上から手足を掴まれて身ぐるみ剥がされるのが、一般的なパターンだが、殺人や強姦というケースは比較的少ないみたい。現金&貴金属狙いがほとんどだから、パスポートやクレジットカード、航空券などは、裸で抱えているほうが安全かも。貴重品袋に入れて首から下げるなんてマネは、必ず丸ごと持っていかれる。移動中であれば貴重品の携行も仕方ないけど、どうしても観光や街歩きがしたい場合は、お金だけをポケットに入れて出掛けたほうが無難かな。

●ジンバブエの状況
 ジンバブエは旅行者の天国! 物価は安いし、交通には不便しないし、いろんなアフリカ諸国を抜けてきた旅人も口々にそう言っている。

●男女混合ドミトリー
 アフリカ南部は観光地ならば、いろいろ充実していて、男女混合の安ドミトリーも意外に多い。今回の旅行中、南ア、ナミビア、ジンバブエで、混合ドミに泊まった。
 ケープタウン(南ア)のドミで知り合った人の部屋は、8名中7名が女性で、部屋一面に下着をほしてるし、裸で着替えるし、全裸で寝袋に潜り込んでるし、荷物は散乱してるし、居心地は最悪だよ!と、言っていた。覗きに行ったら、下着はまあ楽しめるんだけど、よくあれだけ荷物を散らかせるな、というくらいにベッドを取り巻くように一帯に荷物を開いていた。私は、半数のベッドが空いていて、男女半々くらいがベターかな。
 スワコプムンド(ナミビア)のドミでは、一緒になったウルグアイの女の子と仲良くなった。私がウルグアイを旅したときの話を出すと、ずいぶん盛り上がった。彼女んちはモンテビデオ近郊で、農場だか牧場だかをやっているとか。こんどウルグアイへ訪れたらウチにステイして!と、アドレスを渡されたけど、たぶんもう行く機会はないかも。いま彼女は、ボンベイへ飛んで、インドを旅しているはず(3ケ月間)。
 あと、マシンゴ(ジンバブエ)のドミでは、夜中の3時に二段ベッドの上段(私のうえ)で、堂々とエッチしているやつがいたし……。うるさかったけど、楽しませてもらったんで、まあいいか。

★雑感&旅人話
■南アの治安が悪いといっても酷いのはヨハネスくらいで、その他の都市ならば南米の大都市のほうが悪いかもしれない。南アフリカ共和国に限れば、それなりに日本人旅行者もいて、旅のスタイルにもよるけど、ヨハネス以外ではそんなに気合は必要ないかな。南アはリッチ旅行から中流、貧乏旅行まで選択の幅が広いので、いろんなタイプの旅行者がいっぱいいる。ナミビア、ボツワナあたりだと、観光地以外は旅行者もいなく、選択の余地も少なくなる。でも、西アフリカのほうがもっと選択の余地が少なく(体験談)、アフリカ中央部はさらに選択の余地がなくなるらしい(友人談)。故にチャータ(可能ならば)の超リッチ旅行or超びんぼ旅行の両極にならざるえないみたい。
■総じれば、西アフリカよりは旅行しやすいと感じた。それでも、東アフリカよりは旅行しづらい気がする。
■現在はアフリカ中央部を突破するのは、ちょっと困難みたいで、西アフリカからの旅行者は東側へ迂回して南下している状況だった。
■エジプトから南アまでのアフリカ縦断は、スーダンさえクリアできれば、移動し続けて二週間、三週間もあれば余裕で移動できるみたい。



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