【バンコク&帰還】



第七章 バンコク潜入

 ドンムアンに上陸。日本での生活に向けて、リハビリの1泊2日のスタートである。サムイに行く前に、隊長が確認していたエアポートバスを待つ。バスを降りてから埃の中を歩き、ホテルに到着。2860B。これは、隊長のカードの力であって、実際は4500Bからのホテルである。入って、思わずすくんでしまう。日本では、考えられない豪華さだ。空間の使い方があまりに贅沢である。思わず角で体育座りをしてしまいそうな程、貧病者にはおちつかない。チェックインをする為、カウンターへ向かう。ところが、「ここじゃない」と言われ、案内されたところはチェックイン専用の部屋である。そこで、ジュースをごちそうになり、部屋へ。



第八章 部屋

 これがまたもや驚きである。ジャグジーまである。welcome drinkならぬ、flowerやfruits、いたれりつくせりである。サムイで、久々に太陽の下遊んだ二人は、またもやプールへ向かう。SEA GULLさんが到着するまで、しばしの水遊びの予定であった。っが、これが隊長の悲劇の始まりとなるとは想像もしない二人であった。ホテル内にはプールが2つあった。ご機嫌で、水につかったりデッキチェアーで寝そべったりの1時間。部屋に戻って、びっくり! 隊長が予定外の日焼けをしていたのだった。サムイ焼けとバンコク焼けのほてりを冷やす二人。とても嫁入り前の姿ではない。そうこうしているうちに、TELが鳴る。SEA GULLさんだった。



第九章 お買い物

 ホテルの部屋で「はまった〜。ヒリヒリ」と日焼けを冷やすところへ、SEA GULLさんからのお電話がはいる。なんでも旅行会社とトラブル発生のため、かたづき次第ホテルにむかうとの事。それでは、と迷子隊はお買い物にでることにした。ホテルへのバスの窓から見つけたデパートまで歩いていく。騒がしくて埃っぽくて、渋滞、うさん臭げな店、忙しい空気。バンコク、都会である。さてデパートでのお目当ては、もちろんジュエリーやブランド品!……なわけがあるはずもなく、手にしたカゴの中味はコットンやパフといった消耗品。貧病もちの二人であった。トホホ。



第十章 パッポンを濶歩

 夕刻、無事SEA GULLさんと合流。さっそくタイスキのお店へとタクシーを飛ばす。お店では、まつまつさんとリーちゃんが熱々の鍋をつついていた。お待たせ。このタイスキがまた美味しかった! 「遠慮」や「ダイエット」という単語を消去して、たべるたべるたべるたべる。まんぞくまんぞく。
 そっしって有馬温泉! お楽しみのタイマッサージ! 皆でパッポンへ向かう。道中、まつまつさんは呼び込みのお兄さん達と肩を叩きあって、なにやら挨拶を交わしている。パッポンではまつまつさんは有名人なのかもしれない。有馬温泉に到着する。フットマッサージでほぐ〜すほぐ〜す。「イタイイタイ。あ〜きもち〜。イテ」 あまりの気持ちよさに、謎のVIPルームでの全身マッサージにも挑戦する。なぜかまつまつさん、大人気である。ああしかし、ふにゃあ〜きも〜ちい〜。しかもリーズナブル〜。



最終章一 帰国

 帰国の日。2人共、「帰国かぁ」とため息を何度もつく。今回の旅行で唯一の贅沢な食事(料金面のみ)をホテルでとる。日本のOLに戻るには、まだまだリハビリが足りないが、朝食後すぐ空港へ向かう。迷子隊(別名貧乏隊)には無縁のDFSをぶらぶらし、飛行機に乗り込む。今話題のMr.BEANを見て、タイエアのサービスを満喫しているうちに、成田に到着。隊長にとっては、まだこれから長旅が始まるため、とりあえずすぐに京成へ進む。っと、ちょうど特急が来た。グッドタイミング! 車内で、タイの話を懐かしく話し、来年もサムイへ行こうと約束をした。



最終章二 帰郷

 サムイ。さむい。寒い。サムイの暑さとうってかわって、日暮れの上野は寒かった。京成上野からホームレスな方々を横目にJRへ。JR上野の階段では、耳から血を流したおじさんが階段下で転がっている。まだ生きてはいるらしい。「そっか〜、駅員さんもたいへんなのね、ご苦労様」などと思いながら人の流れとともに移動する。この流れで歩いていると、日本OLに戻ってくるからフシギだ。時刻表と料金表をにらみ、結局「急行能登」で帰ることにした。ホームでぼんやり、サムイを思い出す。青い海、暑くてたるい空気、おいしいゴハン、甘いデザート……。ポヤポヤ。もっと長い休みがいるなあ、航空券を安くしたいし、バンコク発券のためにちょっと学習しなきゃな、あ〜エイゴをなんとかせにゃ〜……。ボケボケ……。はっきりいって、目がウツロだった。ぼんやりぼんやり、半眠りの状態で「急行能登」で金沢へ。目が覚めたら朝、そのまま出社である。



 迷子隊コサムイ大作戦《タイ》 おわり


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