【中国(河西回廊/陝西省,甘粛省,新疆ウイグル自治区)旅行概況】  2007年9月14日(金)から24日(月)の二度の3連休を含めた11日 間の日程にて、「シルクロードの旅」第三弾として、中国の「河西回廊(西安か らウルムチまでの約3500キロ/陝西省、甘粛省、新疆ウイグル自治区)」を 旅した。  いつものごとく、出発日は仕事をしてから会社より成田空港へと直行、帰国日 も会社に直行して仕事をこなす、といった多忙なサラリーマン旅行者ぶり。そん なこんなで、11日間の旅行といえど、実質は9日間だったと言える。  西安からウルムチという長距離でありながらも、短い日程にて甘粛省、新疆ウ イグル自治区を中心にいろいろと巡ったため、そこそこ忙しい旅ではあったが、 そのぶんいろんなものと触れ合うこともできて充実した旅となった。  全日程とも文句なしの好天に恵まれ、気候も寒暖の差が激しいことを考えれば ちょうどベターで良かったと思える。  航空券はマイルを使った無料券。ノースウエスト航空(NW)と中国南方航空 (CZ)をジョイントさせて、ウルムチin/西安outをNWの2万マイルに て発券した。フライトルートは成田〜上海〜ウルムチ/西安〜広州〜成田。NW 利用の無料券は燃油サーチャージも航空保安料も取られないのが随分と助かる。  今回の旅で使った現地費用は約1700元(約2万5千円:1元=約15円)。 一日当たりにすれば2千円を超えているので高かったような気もするが、交通費 の累積(移動距離が長い)と破格の観光料(かなり観光に精を出した)を考えれ ば、こんなものかもしれない。  移動距離がけっこう大きいし、やや長めの旅行でもあり、公共交通機関がなく てタクシーをチャーターしての観光も想定しており、観光料や移動費や宿の高騰 まで考慮して、初めから破格の2000元をATMにてキャッシングした。  ところが上海のホテルがいきなり100元を軽く突破してしまったうえ(到着 が深夜で翌朝も早いせいで宿が限られた)、わたしが訪れたい観光ポイントの料 金も莫高窟の180元をはじめ、30元から100元オーバーまで軒並み高かっ たため、念を入れて途中で1000元ほど追加キャッシングもしておいた。すぐ にまた中国へは訪れるし(発券済の中国行き無料券を既に2つ所有)、中国元は 現在安めに推移しているし、来年の北京オリンピックのころには元が高くなって いることも考えられるため、元が余れば余ったでいいや、といった感じで、わた しとしては異例ともいえる多量の現地通貨を保有することになった。  結果的には、やはり観光料は破格だったが、長距離にも関わらず移動費は思っ たほどでもなく、宿も上海と広州以外ではかなり安かったおかげで、1300元 以上も余ってしまった。これだけの元があれば、次回の中国短期旅行ではお金を 準備する必要もないだろう。  旅程のほうは(−:バス、=:鉄道)、《新疆ウイグル自治区》ウルムチ−ト ルファン(火州)−ハミ−《甘粛省》敦煌(沙州)−安西(瓜州)−嘉峪関−酒 泉(粛州)−張掖(甘州)−蘭州=天水=《陝西省》西安。  中国の観光料は物価に比べて破格ではあるが、街歩きや博物館ほか、火焔山、 カレーズ地下水路、アスターナ古墳群、交河故城、ベゼクリク千仏洞、莫高窟、 鳴沙山、西漢酒泉勝跡、白塔山公園、興慶宮公園など等、挙げきれないくらい多 くの場所へ、訪れた各地にて精力的にまわった。  とくに、都合の良い公共交通機関や現地ツアーがない万里長城の終端の地「嘉 峪関」でタクシーをチャータ(80元)して巡った万里長城第一土敦、懸壁長城、 嘉峪関は印象深かった。けっこうお気に入りだったのは天水と「麦積山石窟」。 高く険しい山の絶壁に縦横無尽に張りついた階段や通路を巡りながら密集する無 数の石窟を探索してまわるのは圧巻だった。  宿はといえば、大都市はべつにして地方では相場が低く、敦煌やトルファンな どのメジャーな観光地では、酒店や賓館にて外国人旅行者をターゲットとしたド ミトリー(ツーリスト的相部屋)も完備されており、宿探しに苦労することもな く15元から30元もあれば泊まることができた。  嘉峪関では標準間(シャワー&トイレ、TV、AC付きの2人部屋)でも50 元で泊まれた。標準間だとたいていは表示の料金よりもかなり値下げしてくれ、 状況と交渉によっては半額以下になることも多い。ドミのほうはあまり値下げし てくれないから、2人いるならば標準間のほうが快適でいいように思う。  天水では久々に10元クラスの宿にも泊まった。招待所の普通間/双人房(T V付きの2人部屋、シャワー&トイレ共同)の共用(中国人的相部屋)。倍額払 えば専用になるが共用として泊まった。招待所の共用部屋に泊まる(泊まれる) ケースはそれほど多くないが、結果的に一人だったので占有できた。そういえば、 10元で共用か20元で専用にするか迷っていたら、「共用で大丈夫よ。満室に ならない限り同室には割り振らないから」と宿の娘が言っていたような気もする から、外国人として優遇してくれたのかもしれない。でもほんとは、この宿って 外国人は泊まれないのだと思うけど、宿帳の記載もなかったし、押金(デポジッ ト)もいらなかったし、安くて駅側立地だから便利で良かったと思う。  ということで、移動がけっこう多くて、わりと忙しくもあったが、とても充実 したシルクロードは河西回廊の旅だった。   中国(河西回廊/陝西省,甘粛省,新疆ウイグル自治区)旅行概況 おわり